先日、江南市社会福祉協議会は、古知野高等学校の「生活と福祉」の授業サポートを行い、新たな福祉教育の取り組みに挑戦しました!
活動内容は「高齢者の身体と心の変化について考え、社会の中でともに暮らしていくためにはどんなことを考えることが大切なのか」ということを「高齢者の生活場面の体験」と「体験を通じて感じたことを基にふりかえるグループワーク」を行いました。
さて、みなさんは高齢者疑似体験という言葉を聞くと、どのような印象がありますか?
▲社協職員ならまず、この印象が強いかもしれません(全身装具着用、高齢者疑似体験セット)
高齢者疑似体験セットは、お年寄りの身体機能低下を実感できるセットとして活用されています。
今回は「身体の衰えの理解」ではなく、高齢者が抱える心の変化についてを学ぶことを目的とするため、全身装具を着用するやり方ではなく、ボランティアグループと社協職員が話し合いを重ねながらプログラムをつくりました。
①高齢者に身近な外食場面を実演!
高齢者に身近な生活場面(外食場面)にて「面倒な高齢者」と「対応する店員」の様子をボランティアの方が実演。店員の「心の声」などを伝えながら、お互いにどのような対応が必要かを考えていきます。
▲うちわで「心の声」を表現!「(心の声)え、なんで、こんな行動するの!」
②生徒が「高齢者役」、「店員役」に分かれて高齢者疑似体験
3つの体験を通じて、高齢者と店員がお互いに気分がよくなるためにはどのような配慮が必要なのか等を体験を通じて考えていきます。
▲①メニューを見て注文、②食事場面、③お金の支払いの体験
③高齢者と社会の中でともに暮らすために大切にすること(グループワーク)
「高齢者役」として、実際に体験を通じて感じたことや気づいたこと、「店員役」として気を付けたこと、工夫したことを確認しながら、高齢者の心の変化やその他、どんな生活場面での課題があるか等を付箋を活用しながら話し合います。
▲様々なテーマ内容で、高齢者について考えていきます
そして各グループで話し合いを行った内容をアウトプットするために全体で共有していきます。
▲(生徒)「最後まで話を聞くことが大事と思いました」
▲(生徒)「できることはしたいと思う。なので、困っていたら助ける」
そして「高齢者疑似体験グループさくら会」から高齢者の”当事者”としてのメッセージを伝えていただきました。
※最近は、さくら会の方と「高齢者のことを伝えるボランティアなんだけど、自分たちが高齢者になってるわ(笑)」と言われます。
でも実は”当事者”が語ることが大切で、自分たちが伝えることで生徒一人ひとりにリアルな高齢者の状況を伝えることができます。
元気な高齢者、体が不自由と思われたくない高齢者、席を譲られるのに抵抗のある高齢者、まだ自分は高齢者と思っていない高齢者など・・・。
(※決して悪い意味ではございませんm(__)m)
そのメッセージや発言の一言ひとことが一番、高齢者の繊細な心の変化を理解できる要素だと感じた活動でした。